こたつ、みかん、文字

京丹後でのトークを終えて、京丹後の作家さんや人々と交流。車に密かに積んでいたサーフボード。翌日は今年最後のサーフィンを日本海でやって、そのあしで鳥取県立博物館のグループ展をみにいく。ちょうどオープニングで参加作家のトークやイベントを体験できた。その後、オープニングを労うパーティーは焼肉屋で行われ、深夜までワイワイと美術談義に花が咲く。あぁ、コロナ禍は本当に終わったんだと生きて越えられたんだと、以前の当たり前の風景に幸福を感じ、懐かしい顔ぶれや素晴らしい先輩作家との深い時間を味わう。こんなにゆっくりと語り合う時間が生まれるのは鳥取という都会から遠く離れた土地だからか。
翌朝、鳥取の港で生きたカニを買ってクーラーボックスに入れる。鳥取から中国山脈を超えて一気に3時間で宇野へ爆走、そして直島。たまに助手席でゴゾっと動く生き物とはドライブ感覚。家に帰ると妻と娘は風邪気味。生きたカニを見せて驚かし、その場で捌いて、カニ汁とカニ飯にして夕食に食べた。島にきて魚が捌けるようになったのは人間として大きな進歩。
久しぶりの気ままな車の旅を終えた翌日、娘は風邪をひいき幼稚園を休んだ。カニ雑炊を朝食に作り、その後こたつで絵本を読んであげていると漢字に興味を示す。裏紙を使って、はじめて漢字を教える。象形文字。なんだか洞窟や岩に刻まれた線刻文字のようだなぁと写真、この日記を書く。島の日常がまたはじまる。島は寒い。旅の中の華やかで特別な時間、島の穏やかでキラキラとした時間、どちらも美しい。

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