ある日戦争の遺構を家の近所で見つけた。数ヶ月後その遺構は跡形もなく破壊され、ただのコンビニに変わっていた。それ以来カメラを手にこういった建物を撮影するようになった。
初めて触れる戦争の建造物の超機能的な形は(不謹慎なのかもしれないが)美しく感じられた。敗戦以来、忘れられ/忘れようとされてきた戦争の建造物たちは、忘却のなかで60年という人間の営みの中に埋没し、「住居」「子供の秘密基地」などそれぞれ新たな機能を与えられ生きていた。
(写真+文+図:下道基行/120p/2005年/リトルモア)(amazon)
『Bunkers』
2005, photograph of japaniese bunkers
photograph+text+figure: Moyoyuki Shitamichi
Design: Takuya Yamada
Pages: 120p
Dimensions: 15×21cm
Binding: Soft cover
Publication year: 2005
