火のあるところに群がる

「絵画とは!?」とか「写真とは!?」みたいなことを美大生たちが語り合っていた時代の終盤だったのだろう。少なくとも2000年くらいまでは作品制作とは絵画や写真などの歴史との戦いであり、実社会からは隔離され、時間が止まった場所だったような。僕はそれに馴染めなかったこともあり、旅や民俗学やジャーナリズムへの興味や憧れを深めながら、表現方法として出版へ動き始めた。
今では、扱うメディウムやメディアが美術の制作時のメインテーマでありジャンルを分けた時代が終わり、様々なメディウムやメディア混在するようになった中で、社会問題/政治的テーマを作品内に取り込むことが美大生たちでも必然の要素となった。ただその中で、社会問題/政治的テーマというのも一つのメディウムであり、作品制作の”ネタ”になってしまったのではないか。
いや、自分のテーマをそこに見つけて、そのテーマを扱い続けるのなら良いのだけど、ただただ、火のあるところに群がっているように感じいてしまうのは僕だけだろうか。

久々に実家でテレビを見ていて、芸人たちがニュース番組風のコメンテーターとして政治を語っているのを眺めながら、そんなことを思いましたとさ。
おしまい