同じような似たようなイメージやテーマを、別の作家がほとんど同時に作っていることってあると思う。それはお互いがお互いを知らずに。でも、最終的には、どちらかが先にそれを発表してしまうだろうと思う。
何かを作る上で、そういうことって、いろんな場所で起こる。
僕の中では今までに数回起こっている。先を越された方もその逆も。
まず、写真シリーズ作品やドキュメントなどは、制作に何年もかかるから、お金を貯めては取材をしながら、徐々に形になっていく。それに従って、先に同じような作品が発表されることへの恐怖もいつも追いかけてくる。
表現者だけでなく研究者もそうだけど、そういう見えない他者と競争しているような感覚は少なからずあるのではないか? 時代が表現者に与える影響は多いから、誰よりも数百年早い孤高の発見者ではないはずだ。

僕自身、いつもそういう出来事に怯え、胸を締め付けられるたびに、宮本常一がどこかで書いていた言葉を思い出す。(どこに書いていたか思い出せないが、こういうことだったと記憶している。。)
「同時代に、同じような似た研究をしている人はたくさんいる。自分が発見したと思った道には、すでに通った先人がいたりするものだ。ただ、誰かが通った道に見えても、その脇にはまだまだ新しい道を見つけられるだろう。」と。

今の時代、面白いアイデアやタイトルを思いついてドキドキするのだけど、それを実行に移す前に、google検索をかける。検索ワードをタイプしながら、似たような存在がすでにこの世に存在する恐怖がふつふつと芽生える。で、自分のアイデアが凡庸である事を知る。
ただ、そこで辞めないで、自分の道を進めば良い。進むしかない。それを極めれば、それはその人の道になるから。

(だから、誰かに似ているとか、パクリだとか、そういう事を言われて傷つかないようにしたい。けど傷つく。でも、無視して進むしかない。それか、発表する前に似ているのなら、ちゃんと本人同士が先に話すのが良い。根本には相手へのリスペクトが大切。)