芸術祭の未来?

先週、瀬戸芸が始まった。
なのに平日昼間から家にいる。傍には娘、そして妻。
つまり自宅待機をしているのだ。
京都で開催予定だったイベントも中止に。

週末にはやはり多くの観光客が島にやってきた。
翌日の月曜日は美術館が休みで少し静かになったが、
火曜水曜も平日だが通りには観光客の姿があった。

で、
昨日、島内で17名の陽性が発表された。

一昨日、娘の園で別の学年に7名陽性(クラスター?)の連絡。
娘は陽性者の誰かと給食の席が一緒だったらしく濃厚接触の疑いとの連絡。
しかしPCRは受けられないので何もわからないまま、休園、全園児が自宅待機。
観光業や芸術祭自体に関わる人も多いので、この久しぶりの書き入れ時、
子供が預けられず、バタバタとしている人も少なくない。

ま、うちは、娘はいつものまま元気だから心配ご無用。
しかし、役場で働く妻も僕も大事を取り、自主的に自宅待機をしている。
ただ、調べると、別に濃厚接触の家族には特に制限はないが。

国や県はPCRを受けられるハードルを上げているので、
全国で実際には目に見えない感染者はもっといるだろう。
これは陽性者を増やさない策なのだろうか。
それとも、もうすでにコロナはインフル程度と考え、
深く調べる必要性はない方向にカジきりしていくのか。

僕自身としては、もう日々感染者数を追わなくなったし、
いつかかかってもおかしくないと思っている。
疑いがある誰もがPCRを受ける必要もない気がするが、
濃厚接触とわかっても受けられないのは困る人もいる。
だから普通に、受けたい人はいつでも簡単に安く受けられる環境になってほしい。
選択できるのが重要ではないかと思う。

もし僕が、この小さな”島の新聞記者/ジャーナリスト”なら、
この状況を今、こう書くだろう。
「芸術祭開始早々、島で感染者増大か!?」と。
沖縄だって、観光客が増えると途端に感染者が増大するわけで、
観光客のせいにする必要はないが、可能性はあると考えられる。


”実行委会長を務める香川県の浜田恵造知事は4日の記者会見で、前回の実績や感染状況などを踏まえた試算を基に、「県外からの来場者の発症見込みは多くて1日当たり2人程度だ」と述べた。「風通しの良い屋外で作品を鑑賞する上、屋内でも大声を出すことは想定されていない。来場者のクラスター(感染者集団)の発生は考えにくい」と説明した。”
 (「毎日新聞」4月13日)


直島だけでなく、高齢者の多い小さな島で何も起こらなければ良いが、やはり心配だ。
島内のバスなどは観光客で一杯だし、それを島民も使うし、
島民の運営する飲食店には時間帯には行列ができているし、
観光業を営む島民も多いので接触は避けられない。

小さな島々を観光客が巡る芸術祭。
コロナの中で何が浮き彫りになるのだろうか。
関わっているアーティストとして、運営している人々の頑張りに泥を塗る気は全くない。
美術館以外に”芸術祭”があるから国内のアーティストたちに発表の場が増えているのも事実。
さらに、コマーシャルギャラリーやマーケットに乗れない作家たちにとってもそう。
しかし、”芸術祭”というフレームに疑問を持ち、変化していく真っ只中に自分達は立たされている。
僕は、コロナ禍において、転ばぬ先の杖で、全てのイベントを中止にしていくタイミングは終わったと思っているし、瀬戸芸をおこなっているのは賛成。ただ、何かが起こった時にどのように対処していくか、によって未来は大きく変化していく局面だろう。