写真ワークショップ 2

島での写真ワークショップが終了した。
僕が写真を教えるとか先生生徒ではなく、僕自身も宝箱を開けるような楽しい体験だった。
島の6歳から10歳までが参加し、内容はフィルムカメラで1日3枚づつ日常や家族を写真に撮り、現像した後みんなでそれをノートに貼って写真集を作る、というもの。なんかこう内容の企画は、今まで考えなかったしやろうと思ったこともなかった。作家としては、誰でもやりそうな事や、すでに誰かがやって有名になっているようなことは基本的はやりたくないし、そういう意識で活動を続けてきた。だから、今まで距離を取ってきた内容かもしれない。「写真を撮って写真展とか写真集とかを作ろう!」みたいな。
ただ、意識的に考えたのは対象年齢。カメラを意識的にギリギリ取れる6歳からさらに大人になりすぎない10歳という年齢だけ、新しい実験ができたかもしれない。この選択は間違っていなかった。なぜなら、「写真家に写真が教えてもらえる」という期待が彼らにはない。「上手に撮ろう」という気持ちすらあまりない。体が反応して写してみた、それに近い。さらに、フィルムカメラなので、何が写っているか確認もできないので、より、いい写真を撮ろうなどと考えない状態だっただろう。まず、一人1個のインスタントカメラを渡して1週間撮って、みんなで集合したとき、実はストロボをうまく使えていなくて、ほとんどの子が夜部屋で撮った写真が写っていない事態が発生した。ただ、それも、撮ったけど写っていなかったという新しい体験になっていたように感じた。でもそれだと残念なので、もう一個みんなに配って、もう1週間延長した。
彼らは日常から、彼らの眼差しを拾い集めてきた。それをみているだけで、子供の目で旅をしているような新鮮で楽しい体験になった。こういう、一方的に何かを体験させるのではなく、こちらには新しい経験が生まれるのはWSとして成功だと思う。

たまに文章を書いてみたり。いい感じ。

あと、写真を撮ってみるだけではなくて、貼り方を考えて、ノートに貼って、写真集にしたのも、結構成功したので。WSを開催した会場で写真集の展覧会をささやかに開くことにした。結構いい展示になっていると思う。

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